障害児・者、家族ら招きクリスマスコンサート
2015年12月08日更新
西日本新聞民生事業団は、一般社団法人「福岡音楽大学設立の会」と共催で知的障害児・者と家族、付き添いの方々約80人を招いた「バリアフリー クリスマスコンサート」を6日、福岡市中央区六本松の福岡大付属大濠中学高校音楽室で催しました。
設立の会は、福岡都市圏に私立の音楽大学設立を目指している法人で、代表理事の松尾興さん(56)は大濠高校教諭で声楽家です。「障害がある方たちも正式な音楽ホールでクラシックの演奏会を味わってもらいたい。声楽家や演奏家を志す人がいれば、その応援もしていきたい。コンサートがそのきっかになれば」と、初めて企画しました。
コンサートは、障害福祉サービス事業所「こひつじ園」(鹿児島市)理事長で声楽家の八木まゆみさん(56)が司会をしました。福岡県志免町在住の全盲の声楽家、福田佐知子さん(29)が大森真理さん(鹿児島芸術文化協会会員)のピアノ伴奏で「花は咲く」を美しい歌声で熱唱。九州交響楽団とも共演した北九州市沖田中学3年のバイオリン奏者、森山まひるさん(15)は「アナと雪の女王」を中川淳一さん(福岡こども短期大学准教授)のピアノ伴奏で軽快な音色で演奏し、生のクラシックは初めてという子どもたちも体でリズムを取りながら楽しそうに聴き入っていました。
締めくくりは、八木まゆみさんの指揮で「きよしこの夜」を全員で合唱し、コンサートは和やかな雰囲気で終わりました。参加した家族、付き添いの方々からは「クラシックというと、声を出したり、動いたり出来ませんから、なかなか、障害がある子どもたちを連れて聴きに行く機会がありませんでした。和やかに、楽しく聴くことができて本当に良かった。これからも続けてほしい」などの声が寄せられました。設立の会の大内田勇成監事は「全盲の福田さんの美しい歌声が心に響きました。涙が出ました。出演者、足を運んでくださった参加者の皆さんから元気をいただき、素晴らしい一日になりました」と感想を語りました。
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